2011年05月19日(木)10時42分
現在工事中の三豊市の現場から。
10年ぐらい前に造成された分譲地なんですが、境界に作られたコンクリート基礎。
なんと鉄筋なし!
60cmぐらい土圧を受けているんですけどね~。
そして原因不明の亀裂が…
この亀裂。
プランを提案する際にも気付いていたのですが、上から見ただけで「亀裂が入っているな~」程度の認識でした。
ところが、いざ着工しブロックを積もうとすると、なんとこの亀裂部分が持ち上がっていることが判明。
横から見るとこんな感じ。
結構パックリいってます。
で、高さを測ってみると・・・
両サイドブロックを1本積んで糸を張っています。
ちょうど20cmあります。
なんとまぁ、3cmも高い。
簡単に言うと、亀裂部分を頂点に山のようになってしまっています。
これでは、ブロックが積めません。
仮にブロックを細工して積んだとしても、近い将来ブロックに亀裂が入るでしょう。
でも何故コンクリート基礎が持ち上がったのか?
これがどう考えても答えが出ないんです。
コンクリートが持ち上がる場合、大体が大木の根っこなどによって下から持ち上げられることが多いのですが、隣は畑でそんな様子は現在は無い。
まあ、10年経っているらしいので数年前には大木があったのかもしれませんが。
でも、よほどの事がない限りコンクリート基礎が持ち上がるなんて考えられない。
しかし、やはりちゃんと理由はありました。
冒頭に書いていますが、このコンクリート基礎は無筋です。ええ、鉄筋が全く入っていないです。
鉄筋が入っていないコンクリート基礎はあります。
「重力式擁壁」と呼ばれるものがそうです(わかんない人はクリック!)
簡単に言うとコンクリートの自重で土圧に抵抗する擁壁なんですが、形を見れば一目瞭然。
台形の形をしています。
しかし、このコンクリート基礎は幅15cmで真っ直ぐ立ってます。
しかもですよ、50~60cm程度敷地内の土圧を受けているんですよ。
う~ん、信じられない。
ちなみに着工して一番最初にしたコンクリート基礎の解体風景がこちら。
(2宅地を買われたので真ん中のコンクリート基礎を解体撤去しました)
鉄筋が入っていないので、バンバン壊れましたw。
この時は隣り合う宅地内の地面が同じ高さなので、鉄筋無しにしたのかなぁ~(でも本来はありえませんが)と思ったのですが、まさか土圧受けるところまで無筋とは。
恐るべし、手抜き工事。
これからの対策ですが、現状の説明と起こりうる危険の可能性をご説明したのですが、今から全ての基礎をやり直すのは費用の面からいっても出来ない、と言われました。
ただ、ブロックをそのまま積むわけにはいかないので、亀裂を中心に幅1m程度、既存の基礎を解体撤去。
原因不明で持ち上がっているのですが、仮にまた持ち上がろうとしても対抗出来るように、既存の基礎に差し筋アンカーといって鉄筋を打ち込み、解体撤去した部分だけでも鉄筋を組んでコンクリート基礎を作ることにしました。
こちらはまだ未施工なので写真はありませんが、また機会が有れば紹介しますね。
今回は事前に現場を確認していた、亀裂に気付いていた、高さ確認を怠った、とスウィートガーデンに非があるため、この改修工事に掛かる費用はスウィートガーデンで負担することにしました。
手痛い出費ですが、お客様の安全とこれから同じことを繰り返さない勉強代として考えれば安いのかもしれませんね。
ということで、コンクリート基礎に鉄筋は必ず必要です!
手抜き工事されやすいのは見えなくなる表面しか見えないコンクリートや基礎部分などが多いです。
これから工事をされる方、工事中の方、この辺りを要チェックですよ~。
ガーデン&エクステリアの相談や、困ったことがあればいつでもどうぞ。ご連絡お待ちしております。
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