Sweet Garden

手抜き工事

2009年10月09日(金)09時42分

手抜き工事って恐ろしいですよ。

以前ブログで紹介したNew moral standardで他社の図面を使って安く工事を請ける業者がいることをお伝えしました。

自社で図面を書かず、他社の図面を流用して工事を安く請ける業者は、打ち合わせや図面を作成する手間が掛からないので金額を安く出来る、という事もありますが、もう一つ大きいのは、自社で設計しないので、主に基礎工事などのコンクリートの厚みを薄くする、砕石を敷かない、とか仕様を落として安い金額を出している事が多いんです。

私から言わせれば、他社の図面を流用する時点でモラルが低いな、と思うのですが、工事を請ける為に安全面や耐久性などを考えずに仕様を落とすなんてモラルが低い、とかいう話では無くなってきます。

私が係わったことがある手抜き工事を紹介します(もちろん、気づいた時点で作業を中断しちゃんと直しましたよ)。

まず正しいブロック工事の方法を(簡潔に書きますね)。
仕上がりの高さを出し、ブロックの高さとコンクリート基礎の厚み、砕石の厚みを計算して土を掘ります。砕石を敷き、転圧して、鉄筋を組んでコンクリートを打ちます。その上にブロックを積みます。
土圧、ブロックの高さなど条件によって仕様の内容は変わりますが、簡単に書くとこんなところです。

さて手抜き工事は…
ある現場でブロックを積む工事を初めて仕事をお願いする会社に頼むと、ブロックを積むところの土を掘り、モルタルを練り始めました。(注:モルタルは砂とセメントを混ぜたもの。コンクリートは砂、セメント、砂利を混ぜたものです)
何をするのか、不思議に見ていると、土の上にそのままモルタルを流し始めました。
慌てて作業を止めて話を聞くと、いつもこうやっていると言いました。
砕石は?鉄筋は?コンクリートは?と聞くと「えー、そんなめんどくさい事すんの?」と言いました。

話しをまとめると、この会社ではブロックの基礎はモルタル。下地になる砕石は敷かない。鉄筋はモルタルを流し込んだ後に差すそうです。

これは非常に危険です。土の上にブロックが立っているだけです。
多分、こんな工事をする業者のブロックが地震の時に一番に倒れるんでしょうね。
この会社は職人さんが7人ほどおり、月に結構な棟数のエクステリア工事をしているのですが、同じようにしていると思うと…、ゾッとしますよね。
この後私は現場を離れることが出来ずに、ずっと張り付いて現場を終わらせました。

次回は駐車場土間コンクリートについて書きたいと思います。

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