NO.65 香川県高松市 S様邸
目隠しフェンスで過ごしやすいお庭に…
カテゴリ:ガーデン工事
スタイル:目隠し
施工時期:2023年8月
施工期間:2週間
参考予算:40~60万円
外構工事まで含まれた建売住宅を購入されたS様からお庭部分の工事を依頼されました。具体的には「目隠し」「タイルデッキ(階段)」「人工芝」になります。
目隠しフェンスですが素材はメンテナンスフリーの人工木。一般的には横張りですがご希望は縦張りでした。縦張りの場合、板と板の隙間は最小で14㎜になります。目隠しをどれぐらいイメージしているかにもよりますが、周囲の視線などが気にならない隙間は最大で15㎜と考えております。20㎜(2㎝)だと意外と隙間から目隠しの向こう側が見えてしまいます。
特に縦張りの場合は上から下まで見える為、目隠し効果が横張りより低くなります。ただ、正面ではなく斜めから見る場合は板と板の隙間は徐々に無くなってきますので視線の方向によっては十分な目隠し効果が得られるケースもあります。
タイルデッキは当初、L字型にして2つの掃き出し窓から出入り出来るようにしたい、という希望でしたがお庭(人工芝)が狭くなる、ということで出幅を450㎜、階段を出っ張らせずに入隅(いりすみ)部分に設置しました。
タイルの出幅450㎜ですが、300角のタイルを使っているので300㎜で良いのでは?と思われるかもしれませんが、建物ついている水切り(建物基礎と外壁の境目)が2~3㎝出ており、実際に踏面として使用できるのは27~28㎝になります。大人の男性だと足のサイズによってはつま先が飛び出てしまいますし、女性や子供であってもあまり余裕のない出幅になってしまいます。
入隅部分に作った階段ですが設計段階では横幅60㎝(タイル2枚分)で考えていましたが、現地で実際に確認してみると階段を下りた先に外壁(写真だと黒っぽい外壁)があり、かなり狭く使い辛さを感じました。そこでタイル半枚分広げ75㎝にしました。本当は90㎝あるほうが使い勝手は良かったのですが、それをすると掃き出し窓の左側から出る際に横幅25㎝ぐらいがいきなり階段(段差が大きい)になってしまうため今回は75㎝にしました。
人工芝はリアリーターフのミドル+(プラス)。お値段は高いのですが品質などを考えてまず最初に提案させていただく人工芝です。他の人工芝も施工できますが、サンプルを触ってもらったりメリットをお伝えするとほぼリアリーターフが採用となります。
金額を抑えたい、品質にはこだわらない、という場合はネットで人工芝を購入してもらいDIYで設置するのをお勧めしています。人工芝自体は防草シートを敷いて、それに接着剤固定になるのでDIYでも施工は可能です。ただ、整地に関しては難しい部分が多いので土工事(客土やすき取り、整地転圧)まではスウィートガーデンで行い、その後をDIYで、というパターンが最近は多くなってきています。
ほどよい目隠しで人工芝スペースも広々、S様に喜んでいただけました。
あ、あと人工木フェンスで縦張りをする際の注意点ですが、人工木は素材の中に樹脂を使っているため、熱で膨張し、冷えると縮みます。横張りの場合も端部(端っこ)で板が伸び縮みするのですが、縦張りの場合は上下で板が伸び縮みします。施工当初は水平に揃っている板材が数ヶ月で微妙(おそらく数ミリ)に板同士の高さがズレてくると思います。これが横張りよりは気付きやすいのでは、と思いますが、目を凝らして注意して見ない限り分からないと思いますが、そういう素材という事はご理解ください。ちなみに縦張りしたフェンスを数ヶ月後や数年後に見た時に、私が気付くか(気になるか)と聞かれると「気付きません」という回答になります。なのでそれ程、気にしなくても大丈夫ですが、板材の個体差で大きく伸び縮みが発生する可能性もありますので注意点として記載しておきます。
S様お庭工事のご依頼ありがとうございました。