
2025年07月29日(火)04時10分
最近人気があるコンクリート一発洗い出し仕上げ。コンクリートが完全に固まる前に表面のセメントを洗い流してコンクリートの中にある石を見せる工法です。
人気の理由はタイヤ痕が付きにくいことと価格だと思います。
通常のコンクリート仕上げ(金ゴテや刷毛引き)だとコンクリート表層の微細な穴にタイヤのゴムが詰まってタイヤ痕になります。本当に微細な穴なんで高圧洗浄や洗車ブラシなどで擦っても取れないんですよね…
洗い出し仕上げにすると表面のセメントが無くなるので微細な穴が無くなりタイヤ痕が目立たなくなります。よーく見るとタイヤ痕はついているのですが、石の色などもありほとんど目立ちません。また価格もタイルや石を張るのに比べると1/5程度になるので採用されるケースが増えてきました。
タイヤ痕が付きにくいコンクリートで「ポーラスコンクリート」というものがあるのですが、たまにお客様からどうなんですか?と聞かれることがあります。
実際に施工や見たことがないので何とも言えないところではありますが、発売?開発されて数年が経つと思いますが全国で普及していない現状を考えると見た目や価格などに普及しない原因があるんだと思います。ちなみに最近はわかりませんが数年前に調べた時は高松市でポーラスコンクリートを販売している生コン屋は小豆島にあり、価格面で割高になって採用を断念しました。
話が逸れましたが写真の現場ではコンクリート洗い出しをするのに遅延材(コンクリート表層の硬化を遅らせる)を使ったのですが、どうも使用方法を誤っていたようです。遅延材を使った場合、散布から最低6時間経過してから洗わないといけないのですが、ここでは表面が硬くなってきてしまい、散布から2時間ぐらい洗ったそうです。散布のタイミングとその後の養生に問題があったようです。
さすがにこの仕上がりではOKは出せないのでコンクリートを壊して再度施工することにしました。
私はこの業界に入って25年ぐらいになりますが、土間コンクリートを打って仕上がりが悪くて壊すのは3回目か4回目になります。最初は水たまりが出来る(薄っすら出来るのは許容範囲)、もう一回はコンクリートを打った夜に自転車が中に入ってタイヤ痕がついていた、でした。



こちらももちろん、壊して打ち直ししました。
と何回か壊して打ち直したことはあったのですが、やはり作ったものを壊すのは心が痛みますしその費用も痛い(お客様に請求出来るものではないので)。
壊さなくてすむように監理をしていかないと駄目ですね。